親知らずの抜歯が大変というのは、まだ抜いていない人も風の噂で聞いたことがあると思います。
といっても大変なのはおかしな生え方をしがちな下の親知らずの話で、まっすぐ生えることが多い上の親知らずは普通の抜歯と変わりません。
今回は下の親知らずの抜歯についての、自分の体験談を紹介したいと思います。
横に生えている親知らず
まず親知らずの状態ですが、横に生えていて完全に埋没はしておらず、歯の頭は歯茎から出ているタイプです。
抜こうと思った理由としては、食べ物が親知らずとその隣の歯の間に詰まって掃除が面倒くさいというのと、あとはただでさえ悪い歯並びが、親知らずが横から押すことでさらに悪くなるのではないかという懸念からでした。
抜歯を決断してからネットで色々調べたのですが、まあ恐ろしいことしか書いてありません(笑
ものすごく痛い。2時間くらいかかる。ドライソケットになって骨が剥き出しになることがある。抜歯時に神経を傷つけて顎の感覚が麻痺する等々……。
調べれば調べるほど行く気が失せていくのですが、こういうのはきっとレアケースだと自分を納得させ歯医者へと向かいました。
口の中は痛くないが体が痛い
横に生えている親知らずは大学病院などの口腔外科で抜くという情報を得ていたので、てっきり紹介状を出してくれるものだと思っていたら、なんと行きつけの近所の歯医者さんで抜いてくれることになりました。
「右と左、どっちから行く?」と聞かれ、数年前なのでどっちを先にしたかは忘れましたが、気持ち多めに出ているほうを選択しました。
方法はやはり歯茎を切って歯をばらばらに分割して取り出すというもの。
ネットで仕入れた2時間という前情報は絶対盛っているだろうと思っていたら、本当に2時間かかりました(笑
その間麻酔を何度も打ったので口の中の痛みはまったくなかったのですが、途中から首と背中がものすごく痛くなりました。ずっと同じ姿勢で、なおかつ歯をいじられるたびに首に自然と力を入れていたからだと思われます。
途中で先生の奥さんがやってきて、なにやら話しかけたのですが、「今オペやってるから(怒)」と追い返していました。
そうか自分は今手術されているんだ、とそのとき気づきました。思い返すとその日はほかに患者がいなかったような気もしますし、おそらくかなり力を入れてやってくれたのだと思います。
抜歯が終わったときには本当にほっとしました。もう首が限界だったので(笑
料金は4、5千円だったと思います(領収書が見つからず詳細がわからず。ごめんなさい)。
抜歯後の流れ
歯茎を切開しているので出血は結構長く続きました。翌々日になっても唾に血が混じっていたような。
痛みは鎮痛薬を飲めば問題なしです。
抜歯の翌日に消毒を行い、その後2週間くらい経って傷が治ってから抜糸しました。
抜糸したあと、今回の治療はこれでおしまい、という雰囲気だったので「あのー、もう一本のほうは……」と聞いてみると、「やっぱり抜きたいよね?」というなんとも歯切れの悪い返事が。
「もう一本はこちらで」と、先生から大学病院の紹介状を渡されました。
どうやら今回のオペで、先生も下の歯の水平親知らずには懲り懲りしたようです(笑
推測ですが、本来なら口腔外科にまわすところを、親知らず抜歯の実績作りとして自分でやってみたかったのではないかと。
こう書くとよくない歯医者のように見えてしまいますが、全然そんなことはなく、近所でも評判の人気のある歯科医院で私自身もまったく不満には思っていません。
時間はかかりましたがなんの後遺症もなく無事抜歯できましたしね。
というわけで下の親知らずの残り一本は大学病院で抜くことになったのですが、もう一本を抜歯するまでここから一年以上間があくことになります。