矯正をはじめようと思ったときに一番大切なのが歯医者の選び方です。
場所や料金、治療期間、ワイヤーの表裏等、考慮すべきポイントがたくさんありますが、これらのことよりももっと大切なポイントがあります。
認定医がいるかチェックしよう
矯正歯科選びにおいて一番大切なのは、結局のところ「歯医者の腕」だといえます。
料金やワイヤー云々というのは、歯医者の腕がいいという前提があって、そのあとに考えるべきものです。
安く済んだとしても、仕上がりが納得のいくものではなかったらなんの意味もないですしね。
もちろん歯科医との相性のよさというのも考慮すべきところですが、いくらやさしく穏やかな先生でも腕がいまいちだったら通おうとは思わないでしょう。
品格はあるけど弱い横綱みたいなものですかね。←たとえ下手
とはいえ腕のよさというのは数値化できるものではないので判断が難しいところです。
口コミをチェックするのももちろん大事ですが、ネット上の口コミというのは必ずしもあてにできるものではありません。
そこで参考にすべきものが認定医制度です。
歯医者というのはじつは国家資格をとってしまえば、一般歯科だろうと矯正歯科だろうと口腔外科だろうと勝手に名乗ることができてしまいます。
この辺は医者と同じですね。もっとも医者の場合はメインの診療科名をひとり2つ以内にするようにというお達しが出ているようですが。
しかしそれだと歯科医の専門性が、患者の側からはわかりにくくなってしまいます。
そのため日本矯正歯科学会による認定医制度というのが設けられました。
認定医と臨床指導医の違い
矯正の認定医の資格を取るためにはいくつかの条件がありますが、ざっと説明すると矯正の臨床経験が5年以上で学会誌への論文の発表が必要です。
また、認定医のほかに臨床指導医(旧専門医)という資格もあります。
こちらは認定医よりさらに難しく、12年以上の臨床経験や学会が定めた10種類の治療例の報告などが必要になります。
現在日本には矯正を手掛ける歯科医師が20,000人以上いますが、認定医はそのうち3,201名(2018年3月時点)で、臨床指導医は324名と、かなり少ないです。
割合的には認定医は約16%、臨床指導医は約1.6%になります。
もちろんこれらの資格を有していない歯科医の中にも矯正の経験を積んで腕のある人もいるでしょうが、これから矯正をはじめようと思っている方でしたら、これらの資格を持った専門的な知識、経験のある歯科医を優先的に選ぶことをオススメします。
認定医と臨床指導医のどちらを選ぶべきかについてですが、よほど難しい症例でもない限り、認定医でまったく問題ないと思います。そもそも臨床指導医の数がものすごく少ないので、通える範囲にいないなら無理して通う必要はないでしょう。
認定医が近くにいない場合
矯正歯科を選ぶときに、通う場所というのは重要になってきます。
最低でも1年以上通うことになるわけですから、あまりに遠い場所だと負担が大きくなってしまいます。
もし通える範囲に認定医がいない場合でも、まずはホームページをチェックしてみましょう。
矯正に関しては提携している認定医が担当している場合もあります。
→日本矯正歯科学会 認定医・臨床指導医名簿一覧(外部サイト)